シャーロック1 1話 感想

 

 

シャーロック世莉が解説!      
シャーロック・シーズン1第1話「ピンク色の研究」のネタバレと感想です。

 

 

第1話、どうでしたか?
シャーロック・ホームズにほとんど詳しくない私でも、すご~~~~く楽しめたので、完成度高いんじゃないかな、と思います。

 

 

エピソードのあらすじはすでにまとめたので(⇒ 「ピンク色の研究」あらすじについて)、詳しくはそちらをどうぞ。

 

 

被害者たちはなんでカプセルを自ら飲んで命を経ったのか。
犯人は一体誰で、なにが目的だったのか。

 

そして最後はどうなった?!

 

 

気になることいっぱいありますよね。

 

 

まずはネタバレからいってみましょう~。

 

 

 

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「ピンク色の研究」ネタバレ

シャーロック1 1話 シャーロックと犯人

 

ジェニファーのスマホからシャーロックの携帯に「ついてくる」ようメッセージが入った。
メッセージの送り主は、221Bに乗り付けたタクシーの運転手・ジェフ。

 

事件の真相を知りたいシャーロックは、誘われるようにジェフのタクシーに乗り込む。

 

 

ジェフは掃除のため解放されている、ローランド・カー専門学校(Roland-Kerr Further Education College)に車を停めると、銃でシャーロックを脅しながら中に入った。

 

そして、シャーロックと向かい合って座ると、ポケットからカプセルが入った2つの瓶をテーブルに並べた。

 

ジェフによると、一つは飲んでも安全なもので、もう一つは劇薬。
ジェフはタクシーに乗り込んだ乗客に「賭け」を持ちかけ、カプセルを飲ませていたのだった。

 

 

シャーロックは、ジェフを

  • 一人暮らし(ひげそり用のクリームがついたままで誰も注意しない)
  • 子供はいるが妻とは離婚している(車内には妻の部分を切り取った写真が飾ってあった)
  • 子供は妻が引き取っていて、長い間会っていない(写真は古いが額縁が新しい)
  • 3年前に死を宣告された(来ている服は3年経っていて、それ以後計画性がない)

 

と分析する。

 

ジェフは、「胸に動脈瘤があることが3年前にわかり、死を宣告された」と答える。

 

「どうせ死ぬ運命にあるのだから」というのが犯行の動機というジェフの説明に、シャーロックは納得せず、「真の動機は愛から来ている。子どもたちだ」と、見抜く。

 

ジェフは子どもたちのためにお金を残したく、「スポンサー」からの依頼で殺人を実行していたのだった。

 

 

銃が偽物だとわかったシャーロックは、部屋を出ていこうとするが、ジェフは「(薬を選ぶ)ゲームをしないか」と、シャーロックの好奇心を刺激する。

 

好奇心に突き動かされたシャーロックは思いとどまり、2つの瓶のうち一つを選んだ。

 

 

そして、口に入れようとした瞬間、銃声がとどろき、ジェフが倒れた。
シャーロックを探しに建物内に入ったジョンが撃ったのだ。

 

 

瀕死のジェフにスポンサーの名前を言うよう迫るシャーロック。
しかしジェフは口を割らない。

 

シャーロックは負傷しているジェフの肩を思い切り踏みつけると、ジェフは「モリアーティ!」と叫んで絶命した。

 

 

 

事件解決後、現場を去ろうとするシャーロックとジョンのもとに、「謎の男」が現れる。
実はその男、シャーロックの実兄・マイクロフトだったのだ。

 

 

 

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「ピンク色の研究」感想

スリル満点のエピソードでしたね!

 

そして、一番満足したのは、ドラマの初回エピソードの役割を120%果たしたような内容だったこと。

 

エピソードは、シャーロック・ホームズの小説「緋色の研究」をベースにしていますが、それに沿った話の展開はもちろんのこと、

 

  • 登場人物のキャラ描写
  • キャラの登場のさせかた
  • 現代版シャーロック・ホームズとしてのインパクト
  • シャーロックの名探偵ぶり
  • シャーロックとジョンの活躍

 

が、妥協せずに、そして面白く取り入れられていて、もう最高~。

 

 

シャーロックとジョン含め、登場するキャラたち、本当に個性的で、一人ひとりきらめく「何か」を持っていましたよね。
ワクワクするほど良かったです。

 

一つのエピソードで、どんなキャラで、どんな人物なのかをシナリオ内にきっちり表現したというのがホントすごいです!

 

 

そんなキャラが光るのも、はまり役の役者さん達の演技力があるからでしょう~。
シャーロック役のベネディクト・カンバーバッチといい、ジョン役のマーティン・フリーマンといい、「シャーロックとジョンが現代にいたらこうだろうな」そのものでしたよね。

 

「シャーロック」のプロデューサー、スティーヴン・モファットとマーク・ゲイティスは、「シャーロック・ホームズならベネディクト」と、ベネディクトをドラマのオーディションに誘ったほど。
もしベネディクトじゃなくて他の人がシャーロックを演じていたら…
シャーロックはベネディクト以外考えられませんよね。

 

それくらい完成度が高いです!

 

 

「シャーロック・ホームズの現代版てどうなんだろうな」って、あまり期待せずに見たのですが、見終わった後は恋に落ちていました(笑)

 

「この先のエピソードが楽しみ♪」と、なるエピソードでした♪

 

 

魅力的なサブキャラたち

「ピンク色の研究」では、今後登場する主要なサブキャラたちがほとんどお目見え♪

 

ハドソン夫人

「シャーロック・ホームズの大家さん」として超有名ですが、ドラマのハドソン夫人面白い!
ジョンがシャーロックの同居人になると聞いて、シャーロックの「恋人」として理解を示したり(笑)
「家政婦じゃありませんからね」と、お茶を入れたり。

 

もっと堅いイメージのあるハドソン夫人が、こんなに砕けていいの?っていうくらいの弾けっぷり。

 

これからどんな「ボケ」が見れるのか。
楽しみです~。

 

モリー

恋に奥手でシャーロックに片思いしてる、ってすぐわかったキャラですね!
口紅を指摘されてすぐに拭いたりするところが健気。

 

そんな彼女とは逆に、思ったことをすぐ口にするシャーロック。

 

2人のこれからがとっても気になります!

 

マイクロフト

謎に包まれた登場方法が良かったですよね。

 

シャーロックを狙ってる「敵」かな、と思ったら、にーちゃん。

 

最後シャーロックと2人で「Mummy(母さん)」と話し合ってるシーン笑えました。

 

大の大人が「マミー」って(笑)

 

アンジェロ

シャーロック行きつけのカフェのオーナー。
シャーロックからはお金を取らないほど懇意にしていますが、それもそのはず。

 

アンジェロは以前殺人事件の容疑者として逮捕されたことがありました。
でもそれは誤認逮捕で、シャーロックの推理のおかげで濡れ衣を晴らすことができたのです。

 

シャーロックの推理に大変感謝しているところはハドソン夫人と似ていますね。

 

あ、でもそれだけじゃない、アンジェロがハドソン夫人に似ているところは!

 

同伴したジョンのことをシャーロックの「恋人」とすっかり思い込んでいて、ジョンが否定しているのに完全無視。
「キャンドル持ってくるね♪」とまで言ってきましたね(実際持ってきたけど 笑)。

 

 

アンジェロはサブキャラの中でもちょい役のほうですが、この一件ですっかり忘れられない存在となってしまいました!

 

いいわ~。

 

 

ちなみにパイロット版「ピンク色の研究」では、違う役者さん(ジョセフ・ロング)がアンジェロを演じています。

 

 

シャーロックの推理が文字に!

シャーロック1 1話 文字処理

 

文字を表示させる映像処理がかなり話題になりましたが、シャーロックが考えていることを瞬時に知ることができるいい表現方法だと思いました。

 

シャーロックが喋りながら説明するよりも早く伝わってくるし、「彼の思考が同時に分かる」というのがポイントですよね♪

 

 

それから、エピソードの初めの方、レストレードが連続自殺事件について記者会見を開いている場面。
シャーロックが室内にいる人達に「間違い!」と、テキストを同時に送りましたが、このときも「Wrong!」という文字が画面に踊っていましたよね。

 

シャーロック1 1話 Wrong

 

 

どんなメッセージを送ったのか、同時に知ることができたのも、この映像処理のおかげ。
すごいな~。

 

 

「レイチェル」の引っ張り方が良かった

ジェニファーが床に刻んだ文字は「レイチェル」でした。

 

この文字は一体何を意味するんだろうっていう疑問がずーっと最後の方まで引っ張られていましたが、こういう引張がないと、推理ドラマは面白くないですよね。

 

さらに、レイチェルはジェニファーの娘ということがわかったけど、14年前に死産というどんでん返し。
最終的に「レイチェル」とはスマホのGPSを確認するパスワードだったのですが、わかった時「なるほどね~!」と、感心してしまいました。

 

ジェニファーがそこまで考えていたということがまず想像していなくて、この予想外の展開はよかったな。

 

ちなみに原作「緋色の研究」では、「レイチェル」ではなく、アンダーソンが指摘した「RACHE」というドイツ語です。
原作の正解を、シャーロックの天敵アンダーソンに言わせるというのが面白かった(笑)。

 

 

犯人がタクシーの運ちゃんだったとは

もし、原作を読んでいたら「もしかして」って気がついたかも知れませんが、初めてこのエピソードを観た時は原作を読む前だったので、まさかまさかでした。

 

ジェフがシャーロックの部屋まで上がってきたとき「ひょっとして?!」と、ようやく気づいたほど。

 

子供のためにモリアーティから依頼された殺人を実行していたジェフ。

 

殺人のやり方にトリックを使っていましたが、そこに彼のうぬぼれが見え隠れしていました。

 

ジェフは自分のことを「機会に恵まれなかった天才」と思っていたようですね。
シャーロックとサシで対話している時にそんなこと言ってました。

 

もし、機会に恵まれていたら自分はタクシーの運転手に甘んじることはなかった。
殺人の動機はお金でしたが、ジェフ自身も殺人が自分の才能を活かせるチャンスと喜んでやっていたと思います。

 

ゲームに勝つ喜び。
相手が自ら死を選んでるので自分は何も手を下していないという優越感。

 

ジェフにもシリアルキラー的な要素があったと思います。
ひょっとしてモリアーティはそれを見抜いていたのかも?!

 

というか、この2人はどこで知り合ったんでしょうね?

 

モリアーティの正体もまだわからないので、わかりっこないか^^;

 

 

シャーロックが選んだ薬はどっち?

シャーロックは選んだカプセルを「安全なものか劇薬か」をジェフに確かめようとしましたが、その前にジェフが死んでしまいましたよね。

 

「くっそー」ってカプセルを投げつけたところを見ると、ひょっとして劇薬だったのかも?!

 

というか、もともと安全なカプセルはなくて、ジェフは劇薬しか持っていなかったかも知れませんよね。

 

シャーロックが口に入れる前にジョンがジェフを仕留めたので、やっぱりどちらも劇薬だった可能性が高いかな、と個人的には思いますが…
ジェフがこれまで負け知らずで来たというのもあるし。

 

 

サンプルをラボに持っていって成分調べれば一番早くて確実ですね^^;
シャーロック、そこまでしてくれればよかったのにな~。

 

 

「緑色のハシゴ」って?

シャーロックがジョンの携帯を使って送ったメッセージ。
「If brother has green ladder arrest brother SH(もし弟がはしごを持っていたら逮捕しろ)」
何のことかわかりませんよね?

 

これは、ある事件についてのことなのですが、シャーロックが運営していた「推理の科学」に詳細が掲載されていたようです。

 

 

残念ながらシャーロックのサイトは現在閉鎖されて閲覧できません。

 

一体どんな事件だったかざっと説明しますね。

ジェーン・ダウニングという女性が、シャーロックのもとへ相談に訪れる。
彼女の夫ジャック・ダウニングは昨年庭の池で死亡しているのが発見されたが、自殺で片付けられ、納得できないというのだ。
ジェーンはハリーの弟、キースが夫を殺したと主張するが、弟にはアリバイがあった。

 

ジェーンが弟を疑っているのには理由がある。
兄弟の父サー・ハリー・ダウニングが亡くなった時、兄のジャックに家を遺した。
もしジャックが亡くなった場合、ジャックに子供がいなければその家はキースに渡ることになっていたのだ。
ジャックが死に、子供もいなかったため、必然的に家はキースのものになる。

 

ジャックが死亡した家を訪れたシャーロックは、池の隣の小道に敷き詰められていた砂利に、緑色のペイントの痕を発見する。
痕は2つあり、1メートルほど離れていた。「これははしごの痕だ」と、シャーロックは推理。
はしごが立てかけられたとされる場所には窓がなく、しかも花壇ではなく小道に立てかけているというのは不自然。

 

しかし屋敷には緑色のはしごはなく、外部から持ち込まれた可能性が出てきた。

 

キースが友人に頼んではしごを立てかけたと見るシャーロック。

 

また、キースはジャックにスコッチを贈っていたが、ジャックはお酒を飲まないほうで、飲んでもビールだけ。

 

 

事件当日キースは友人にはしごを立てかけるよう頼んだ。
ウイスキーを飲んで酔ったジャックは、散歩に外へ出る。
はしごが目に入ったので、迷信深いジャックははしごの外側に回った(はしごの下を通るのは縁起が悪い)。
はしごのすぐとなりは池。こうしてジャックは足を滑らせて池に落ちてしまったのだ。

 

と、シャーロックは結論付ける。

 

 

あ~、だから「緑色のはしご」だったわけですね。

 

で、結局どうなったんでしょうね?
シャーロックの推理どおりだった?
キースは逮捕?

 

シャーロックのメッセージの内容はわかったけどやっぱり気になりますね(笑)

 

 

ジョンのマグカップ

エピソードの初めの方、ジョンがマグカップをテーブルに置きました。

 

シャーロック1 1話 ジョンのマグカップ

 

 

見るからに何かのシンボルですよね?

 

気になって調べてみましたが、マグカップに印刷されているのは英軍医療部隊(Royal Army Medical Corps、RAMC)のバッジ。

 

RAMC
出典

 

 

RAMCRは、兵士とその家族に対して医療サービスを行う専門の部隊です。

 

バッジに書かれている「IN ARDUIS FIDELIS」はラテン語で、英語にすると「Faithful in Adversity」で、直訳すると「逆境でも誠実に」。
たとえ不遇な状況に置かれても、誠実や忠実は忘れないということなのでしょうか。

 

 

ミリタリーバッジが印刷されたマグカップはたくさん出回っていますが、ジョンは軍医だったので、RAMCRのマグカップを持っているのは自然な流れですよね。

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