「死を呼ぶ暗号」ベースとなっている原作は?

死を呼ぶ暗号_比較

 

シャーロック・シーズン1第2話『死を呼ぶ暗号』のベースとなっているのは、コナン・ドイルの小説、『恐怖の谷』と『踊る人形』です。

 

どちらの小説も大雑把に言うと、訳あってイギリスに逃げてきた人が命を狙われる、という設定で、暗号が使われていますね。

 

なるほど、そう言われると『死を呼ぶ暗号』もそうなんだなって言うのが、なんとなくわかりますよね。

 

 

どんな点が似ているのか、見つけたところを比較してご紹介します。

 

そして、調べてみると、ベースになってる原作以外にもちょっと拝借したという部分も出てきたので、併せてご紹介しますね。

 

 

あ~、なるほど、こうやって使われてるんだ~!
って、楽しみながら比較してみてください♪

 

エピソード見た前提で話を進めていきますので、ネタバレありますのでご注意ください!

 

 

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「死を呼ぶ暗号」と原作のストーリー比較

死を呼ぶ暗号』ストーリーの流れです。

 

ヴァンクーンが翡翠のピンをネコババしてイギリスに持ち帰る。

翡翠のピンを取り戻すためシャン率いる「黒い蓮」がイギリスにやってくる。
メンバーのジジューはヴァンクーンとリーキス、スーリンに暗号を送って予告をする。

ヴァンクーンが殺害される。

リーキスが殺害される。

翡翠のピン探しの協力を拒否したスーリンは、ジジューに殺害される。

シャーロックはAtoZマップを使って暗号の解読に成功する。

ジョンとサラが「黒い蓮」に連れ去られる。

シャーロックは危機一髪のところでサラを救い出す。

翡翠のピンを発見

シャンが「M」と名乗る人物に射殺される。

 

 

それでは続いて『恐怖の谷』について。

 

モリアーティ教授の配下「ポーロック」から、ホームズのもとに暗号が届く。

ホームズは、暗号を解き、バールストン館で事件が発生することを知る。

館の主、ダグラスが殺害される。

ホームズはバーカーとダグラス夫人の嘘を見破る。

殺害されたのはダグラスではなく、彼の命を奪おうと館に侵入したボールドウィンということが判明する。

ダグラスの素性が明らかになる。
ダグラスは恐怖の谷に潜入した探偵で、イギリスにやってきたのはスコウラーズから逃げるためだった。

アフリカへ向かったダグラスが、謎の死を遂げる。

 

『死を呼ぶ暗号』は女性(スーリン)、『恐怖の谷』は男性(ダグラス)でしたが、追っ手から逃れるためにイギリスに渡ったという部分は共通していますよね。
それから、暗号は特定の本を使って作成されたという部分も、同じです。

 

暴力から逃げるためにイギリスに渡った⇒追手がやってきて暗号を残すという点で、『恐怖の谷』と『踊る人形』は、ストーリー構成が似ています。
『死を呼ぶ暗号』と『踊る人形』が重なる部分は、

  • 記号が暗号として使われた(『死を呼ぶ暗号』は蘇州号碼、『踊る人形』は人形の絵)。
  • 暗号があちこちに描かれている。

です。
それからもうひとつ。『死を呼ぶ暗号』の冒頭で、ジョンがシャーロックからお金を借りるシーンがありました。
これは、『踊る人形』で、ワトスンがホームズに以前小切手を預けていたことに由来しています。

 

 

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『恐怖の谷』『踊る人形』以外の比較

『死を呼ぶ暗号』は、シャーロックの大学時代の友人、セバスチャンから探偵の依頼を受けたことがきっかけで、事件に巻き込まれていきました。
この流れは、『五粒のオレンジの種』と、『マスグレーヴ家の儀式』に見ることができます。

 

依頼を引き受けたシャーロックに、セバスチャンは手付金を支払おうとしましたが、シャーロックは「この事件が報酬」と言って断っています。
これは原作のホームズと同じで、『まだらの紐』や『ノーウッドの建築業者』を読むと分かります。また、事件解決を警察の手柄にするシャーロックのキャラもホームズからきています(『ノーウッドの建築業者』など)。

 

シャーロックがセバスチャンにジョンを「友人」として紹介、セバスチャンの「え、君に友人?」というリアクションに対してジョンが「同僚」と答えていました。
「友人であり同僚」という表現は、『独身の貴族』や『ボヘミアの醜聞』、『唇のねじれた男』などに見られます。

 

被害者の一人、ヴァン・クーンは電話帳でもあまり見かけないほど珍しい名前でしたが、『三人ガリデブ』にもガリデブという珍しい名前が登場し、ホームズが電話帳で探すという場面があります。

 

エピソードの最後、シャン将軍は何者かによって射殺されました。これは、『空き家の冒険』でモラン大佐が窓越しにロナルド・アデア卿を狙い、射殺した方法と似ています。

 

 

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